登山を安全に楽しむ為には、
本来様々な知識や技術、そしてたくさんの経験が求められます。
しかし、現代における登山を取り巻く環境においては、本来求められる知識、技術、経験を学ぶ場が得にくいという現状があります。
かつては、これらの教育を山岳会などの組織が担ってきましたが、現在では組織登山を行わなくとも、SNSなどを通じて簡単に山仲間と出会える時代へと変化しました。これにより、基礎知識を持たない独学登山者が増えました。また同時に、お互いの習熟度が分からない者同士で登山を行う不安も生まれています。これらは、現代の登山界を取り巻く課題の一つとして取り上げられています。
日本安全登山推進機構では、Web学習によって安全な登山に求められる基礎知識を学んで頂くと共に、認定証の発行によってお互いの知識レベルを把握するための基準となることを目指しています。
多くの知識を得ることで、登山はさらに楽しいものとなります。知らないことを減らし、もっと安全に山を楽しみましょう。
山岳遭難事故発生要因第二、三位である転倒、滑落を防ぐためには歩行技術が極めて重要です。
基本となる静荷重歩行法を実際の不整地で繰り返し習熟し、コツを掴みます。また、岩場での安全な移動に必須の三点支持も確保を取った状態で繰り返し練習します。
山岳遭難事故発生要因第一位である道迷いを防ぐことこそ、安全に山登りを行う上で最も重要です。
基本となる地形図の読み方、コンパスの使い方、スマートフォンのGPSアプリの使い方などを学び、登山中の道迷いを防ぐ技術を学びます。
ビバークが必要な状況になった際に、快適にビバークする技術と装備をもっていれば、無理に行動による危険を回避することができます。
いざと言うときには、スムーズにビバークできる技術を身につけ、自信と余裕をもった登山ができるようになりましょう。
基本的なロープワークを独学ではなくきちんと学ぶことは、安全性を高め、知らなかったことによる事故を防ぎます。基本だからこそ、きちんと確保理論に基づいたロープワークを学びましょう。エイトノットや、クローブヒッチ、もやい結びなど特に使用頻度の高い結びを中心に学習します。
万が一事故が発生してしまった際の初期対応の技術をあらかじめ身につけておくことで、登山の安全性を高め、安心して挑戦することができます。
担架搬送や背負い搬送、ロープを使った引き上げなど、セルフレスキューの要となる技術をしっかりと学ぶことのできる講習会です。
保温保護の方法や擦過傷(すり傷)や足首の捻挫の応急処置、そして止血方法など登山を行う上で知っておくべき最低限の応急救護に関する知識を学ぶ講習会です。これらのことを知っているか否かが緊急時の明暗を分けます。しっかり学んで、落ち着いて対応できルようになりましょう。